「スナップアップ投資顧問」について、評価と評判検証を行う。スナップアップは月会費制（サブスク型）の投資助言サービス。大化け期待株を大胆予想し、情報配信している。大和証券出身のカリスマ投資顧問として有名なアナリスト・有宗良治氏が創設した。現在は、2代目の代表である河端哲朗氏を中心とするチームが日本株の分析に取り組んでいる。

レピュテーション

スナップアップ投資顧問に関するレピュテーションによると、同社は個人向け金融相談を中核事業と位置づけている。スナップアップの運営主体であるストックジャパンは、助言専用のシステムを定期的にレベルアップし、各商品銘柄ごとにファンダメンタル分析とテクニカル分析など相場分析力およびシミュレーション機能の向上を図っている。

リスク感覚や許容度を吟味

また、顧客のリスク感覚や許容度に応じて相談内容を吟味し、顧客ごとにアドバイスを行える仕組みの開発を心掛けている。さらに、顧客向けプレゼンテーションも充実。ネット上などに専用投資教室（メルマガ等）や相談コーナーを開設。今後は、顧客・テーマを絞り込んだセミナーを開催する可能性もあるだろう。

＜目次＞
・ 河端哲朗氏の評判 ▼
・ 有宗良治氏の評判 ▼

河端哲朗氏の評判

河端哲朗氏は2023年10月、有宗良治氏の後任として、スナップアップ投資顧問の代表に就任しました。
河端氏は1956年（昭和31年）4月生まれ。山口県出身。 早稲田大学政治経済学部 経済学科卒。新卒で野村證券に入社。

80年代の野村證券

1980年代に野村證券で注目の若手として活躍しました。 当時の野村は、世界の株式市場が崩壊させた「ブラック・マンデー（暗黒の月曜日、1987年10月）」を、 世界で最も果敢に乗り切った証券会社として知られています。

ブラックマンデー

ブラックマンデー2日目の10月20日（火曜）、 東京・渋谷駅前の野村証券渋谷支店は終日100人を超す人でごった返しました。 同店5階では、午後2時から毎月定例の財テクセミナーが開かれましたが、 参加者は、株の相談の方に吸いとられたのか、いつもより2割ほど少ない約40人でした。 この日は、投資信託の解説が中心テーマの予定だったが、値下がりがあまりに激しいため、1時間半の予定時間の半分以上が株の話に割かれました。 深夜まで営業マンが電話やファクシミリで顧客との対応に追われました。

回復劇

これから半年、東京株式市場は世界で最も早い回復劇を見せました。 1988年2月からは相場上昇に合わせて徐々に商いも回復。 3月の1日平均出来高は約13億株を上回るまでになり、暴落の傷は完全にいえた格好となりました。

田淵義久・野村社長「第３の奇跡」

当時の田淵義久・野村証券社長は「戦後の復興、オイルショックの克服に続き、急激な円高の中で、内需型への経済転換に成功した日本経済は、第３の奇跡を起こしている」と語りました。

ウォール街は解雇の嵐

一方、ニューヨークの証券業界は、取引量の落ち込みによる手数料収入の減少などにより、収益が悪化するところが続出しました。首切り・業界再編成の旋風が吹き荒れました。日本とは雇用慣行が違うとはいえ、ウォール街でブラックマンデー後の半年間に職を失った人は1万5000人以上にのぼったと言われています。

リサーチ力と相場分析力に高評価

河端哲朗氏は、そんな野村の最盛期の申し子です。 リサーチ力が優れており、 当時の店頭銘柄にも精通していたとの噂があります。エリート集団だった同世代の野村マンの中でも、 日本株の相場分析力という点において、卓越した人材の一人だったいう評判が伝えられています。
80年代の店頭公開企業といえば、今よりも玉石混交でした。 その分、投資もハイリスク・ハイリターンでした。 扱い商品が単品の企業が多いので、それが売れなくなると業績がガクンと落ちるというデメリットもありました。 ハイリスクをどれだけミニマイズする知力が必要とされていました。

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有宗良治氏の評判

スナップアップ投資顧問の創設者である有宗良治（ありむね・よしはる）氏は大和証券のエースとして知られていました。 1978年4月から1987年9月まで大和証券に所属。 同社の黄金期とされる時代に、 主に東京本店の営業マンとして活躍しました。 営業成績が８年連続で全国トップ10に入るという歴史的な記録を残し、伝説的な存在となりました。

庶民の支持

有宗氏は個別の株式や投資信託を勧めるのでなく、今でいう「資産コンサルティング」を、大所高所の立場で行っていたといいます。 有宗氏に投資の相談をした人の中には、中小企業オーナーや地主もいたようで、 最終的には彼らとの取引が有宗氏の好成績の要因の一つになったと言われています。 20代ながら、本店でも一目置かれるようになりました。

社内FPの先駆け

こうした有宗氏の活躍は、 金融業界で「社内ファイナンシャル・プランナー（FP）制度」が整備される前のことであり、 時代の先端を走っていました。 証券各社は後に社内FPやアセットマネジャー、ストラテジストのような専門人材の育成に力を入れるようになりますが、 有宗氏は大和グループにおける「証券外務員の高度化」のモデルケースの一つとなりました。

財テク時代の前夜

バブルの黎明期だった当時、世間の株投資への関心は高まっていました。 デパートなどの一角に証券会社のミニ店舗が開設され始めたのもこの頃です。 とはいえ、空前の財テクブームのきっかけとなる日本電信電話（NTT）株放出（1987年2月）はまだ先のことであり、 実際に株で成功している一般庶民は少数派でした。 そんな状況下で、有宗氏は株の未経験の人たちにも丁寧に売買のコツを教え、支持を広げていきました。

個人投資家のすそ野が拡大

当時の営業企画部長で、後に常務になる白井敏夫氏はこのころ、 「全国の有価証券保有額における個人投資家の割合は15％だが、アメリカ並みの30％までは増える」と予想していました。 若手トップエリートだった有宗氏は、そうした「個人客拡大」戦略の先兵ともなったのです。

証券業界２位

大和証券は1980年代、日興証券を抜いて証券業界２位へと成長しました。 もともとは国際部門に強く、外国企業の主幹事獲得が多いのが大和の特色でしたが、 国内株式部門も成長を遂げ、最大手の野村證券を追撃しました。

英国の証券会社からオファー

そんな大和証券の拡張期を支えた有宗氏は、 国内景気がピークを迎えるころ、 外資系証券会社からヘッドハンティングされます。 移籍先は、日本市場での成功を目論む英国シュローダー証券でした。 金融界で大蔵省（現：財務省）主導による護送船団方式が続くなか、 有宗氏は、市場が自由化された後の実力勝負の時代を見据えていたようです。

還暦で「サイエンス株投資術」を発表

30代に外資で活躍した有宗氏は、40代以降、フジフューチャーズなど日本の金融機関の役員を歴任しました。 そして、60歳の還暦を迎えたとき、投資助言会社ストックジャパンを創業します。 サービスのブランド名は「スナップアップ投資顧問」としました。 同時に、自らの投資実践論を体系化した「サイエンス株投資術」を発表しました。

中小型株へのバリュー投資

ある投資アナリストは有宗氏の助言姿勢について、 「主戦場を中小型株に定めて、成長率に比べてPER（株価収益率）が低い割安株を狙ってバリュー投資を徹底するスタンス」と解説しています。 予想PERや将来の増益率などのデータを組み合わせて、独自の基準で銘柄を選別していくというスタイルでした。

大和時代に「AI」を提唱

有宗氏は、大和証券時代に、AIによる科学的な投資を提唱していたと伝えられています。

コンピューターで株価予測

当時の証券業界は、株式のシステム運用の拡大や、オプション、金融先物など高度な技術を要する取引の本格化し始めていました。 コンピューターの有効利用にしのぎを削っていました。 こうしたなか、有宗氏は、株価チャートを使ってコンピューターで株価を予測するという実験を提案したとされます。

ニューラル・ネットワーク

有宗氏は、このころ登場し始めた人工知能（AI）の一つの手法である「ニューラル・ネットワーク」に注目しました。 ニューラル・ネットワークは、人間の脳神経の情報処理を模倣したもの。従来のコンピューターが不得意だった画像のパターン認識に、優れた特性を持っています。

ファンドマネジャーには無理

ファンドマネジャーが、一人で東証一部上場の1000以上の銘柄の値動きを見ることは、不可能でした。 ニューラル・ネットワーク型のAIを活用すれば、 現実の株価チャートがどのパターンと類似した局面に差し掛かっているかを、 コンピューターで監視できるようになり、ファンドマネジャーが全銘柄のチャートを監視しながら株価を予測できる－－。 有宗氏は、そう考えたのです。

『売りか買いか』を判断

最終的には、人間の目に当たるニューロネットワークで認識した情報を、頭脳に当たるエキスパートシステムに伝え、コンピューターだけで『売りか買いか』を判断できるはずだと、有宗氏は問題提起しました。

「三角もちあい」発見に成功

有宗氏の提案を受けて、社内は動き出しました。 NECとの共同研究に乗り出したのです。 プロジェクトチームが結成され、1989年4月からは、第一段階として、株価の変動を予測する最も基本的なチャートの一つである「三角もちあい」をコンピューターに覚え込ませる作業に入りました。 当初2か月間は効果はゼロでしたが、6月にスタッフの一人がコンピューターに対する情報の与え方を変えたところ、パターンを認識できるようになりました。やがて80％の精度で「三角もちあい」を発見することに成功しました。

５年先輩の中内俊一郎氏

開発の中心になったのは、大和総研研究開発部次長、中内俊一郎氏でした。 中内氏は有宗氏の５年先輩でした。 「最終的には、人間の目に当たるニューロネットワークで認識した情報を、頭脳に当たるエキスパートシステムに伝え、コンピューターだけで『売りか買いか』を判断できたら……」と語り、開発に邁進しました。 中内氏は、後に大和総研の専務（代表取締役）に就任します。

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＜投資顧問の話題性・注目度ランキング＞

順位	投資顧問	主な人物
１位	いちご投資顧問	岩井裕志 ※不動産投資の専門家
２位	三井住友DSアセットマネジメント	部奈和洋 （べな・かずひろ） ※日本バリュー株ファンド「黒潮（くろしお）」の運用責任者。割安の優良銘柄を見極める達人。ファンドマネージャーながら、Youtube上で著名投資家の井村俊哉氏と対談するなど、情報発信を行っている。若者らから絶大な人気を誇っている。2006年、三井住友DSアセットマネジメント（当時：大和住銀投信投資顧問）に入社。
３位	タワー投資顧問	藤原伸哉
４位	スナップアップ投資顧問	河端哲朗、有宗良治
５位	ケネディクス不動産投資顧問	田島正彦
６位	GAM証券投資顧問	岸本志津
７位	ストラテジックキャピタル	丸木勉 ※野村証券出身。 村上世彰氏率いる村上ファンドに創業期から参画し、「物言う株主」のパイオニアになった。 2012年に独立。
８位	JPモルガン証券、元野村証券	高田将成
９位	岡三証券出身	伊藤嘉洋
10位	元セゾン投信	中野晴啓
11位	野村不動産投資顧問出身	安部憲生
12位	楽天証券	窪田真之
13位	GAIA（IFA法人）	中桐啓貴
14位	クロスポイント・アドバイザーズ代表	桂木明夫 （かつらぎ・あきお） ※米リーマン・ブラザーズの日本法人社長。 リーマンが倒産した時も社長だった。 その前は、米ゴールドマン・サックスなどに勤務した。 現在は、M&Aの助言会社の社長。

【アプリ業界】推奨株の信用度調査

それでは、以下のリポートでは、スナップアップ投資顧問の推奨実績のうち、 有宗氏の得意分野とされる【アプリ業界銘柄】の勝率や信用度を調査します。 入会を検討する際の判断材料の一つにしていただければ幸いです。